... 無為式
停止する記憶の虚構の諸々のどろどろの朦朧たるここかしこ
形式としてはなかなか面白いが、作品で面白いものに出会えないというのが散文詩。散文なのか詩なのか…… その境界の狭間で自在に揺れ動きつつも確りと形を保つことの難しさを想う。
この作品は散文詩でしか出来ない表現を、文字で作品で見せてくれる。理屈はわかっていても作品にはできないことが多いもの、これは貴重な一作。
この作品は散文詩でしか出来ない表現を、文字で作品で見せてくれる。理屈はわかっていても作品にはできないことが多いもの、これは貴重な一作。
... 可能性
一瞬で果てしなく行く 流線形の白影の 果ての彼方へと 消える間際の
時間と空間とを視覚的表現も織り交ぜて、此処まで書けるものなのかと驚かされる。
驚くほど美しい情景が描かれる。しかしそれを裏打つ観念は美しいとは限らない。無限に分化していく空間を想わせる。無限に分化するのに必要な時間はほんの一瞬間。不思議な感覚を喚び醒まされる。
夢と現は相対するものだが、そのあわいを描くことで無限の可能性が与えられる。だがそれも「遂には来ない」、のだろう。
驚くほど美しい情景が描かれる。しかしそれを裏打つ観念は美しいとは限らない。無限に分化していく空間を想わせる。無限に分化するのに必要な時間はほんの一瞬間。不思議な感覚を喚び醒まされる。
夢と現は相対するものだが、そのあわいを描くことで無限の可能性が与えられる。だがそれも「遂には来ない」、のだろう。