... 赤いもの
最後は結局、透明な人の言う通りに彼が赤いもののことで青い人に謝ることになった。
赤、青、透明のそれぞれの人と、それに対する「彼」。ただこれだけの登場人物が描かれるだけで、背景に何が在るのか全く明らかにされないまま、混乱した状況が淡々と語られる。
赤と青という原色の対立と、それを無に帰してしまう無色透明の三つ巴。更にその渦に巻き込まれる「彼」の、いやに現実的な戸惑い。
二項対立では終らない、無限の広がりを見せる最高傑作。
赤と青という原色の対立と、それを無に帰してしまう無色透明の三つ巴。更にその渦に巻き込まれる「彼」の、いやに現実的な戸惑い。
二項対立では終らない、無限の広がりを見せる最高傑作。